インド投資のデメリットは?やめとけと言われる5つのリスクと対策

人口世界一となり、飛ぶ鳥を落とす勢いで経済成長を続けるインド。ニュースを見て「今のうちにインド株を買っておけば将来安泰かも」と期待に胸を膨らませている方も多いのではないでしょうか。しかし、いざ調べてみると「やめとけ」とか「おすすめしない」といったネガティブな言葉が検索候補に出てきて、不安になってしまう気持ちもよくわかります。実際のところ、インドへの投資には信託報酬の高さや複雑な税金、インフラの未整備といった特有の落とし穴が存在するんです。これから投資信託やETFで運用を始めるなら、メリットだけでなくリスクや失敗する可能性についても、しっかり理解しておく必要があります。この国ならではの特殊な事情や、新NISAで運用する場合の注意点について、私なりに詳しく調べてみた結果をシェアしていきますね。

インド投資
  • 投資信託の手数料が先進国に比べて割高になる理由
  • 税制改正やインフラ不足がもたらす構造的なリスク
  • 新NISAでインド株を選ぶ際に気をつけるべきポイント
  • リスクを抑えてインドの成長を取り込むための現実的な対策
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インド投資のデメリットと構造的なリスク

「インドは次の超大国になる」というストーリーは魅力的ですが、実際に私たちが大切なお金を投じる場所として見ると、無視できないハードルがいくつもあります。ここでは、インド市場に特有の構造的な問題点や、投資家のリターンを削ってしまう具体的なリスクについて、一つひとつ掘り下げて見ていきましょう。

投資信託の信託報酬が高すぎる罠

まず最初に直面するのが、金融商品のコスト問題です。米国株や全世界株(オルカン)などの投資信託なら、信託報酬(手数料)は年率0.1%前後が当たり前になっていますよね。でも、インド株のファンドを見てみると、そのコストの高さに驚かされます。

多くのインド株ファンドでは、信託報酬が年率1.0%〜2.5%という水準に設定されています。これは、米国株インデックスファンドの10倍から20倍近いコストです。たとえば100万円を投資した場合、米国株なら年間1,000円程度の手数料で済むところが、インド株だと年間2万円近く取られてしまう計算になります。

ここが注意点

多くのインド株ファンドは「ファンド・オブ・ファンズ」という形式をとっています。これは、私たちが買う投資信託が、さらに海外の別の投資信託を買うという二重構造のこと。このため、日本の運用会社への手数料だけでなく、海外の運用会社への手数料も発生し、見えないところでコストが積み上がってしまうんです。

長期投資では複利の効果が重要ですが、これだけ手数料が高いと、運用益のかなりの部分がコストとして消えてしまうリスクがあります。「インド株は儲かる」と思っていても、実は手数料負けしてしまう可能性があることは、しっかり覚えておいたほうがいいですね。

複雑な税制改正とキャピタルゲイン増税

次に頭を悩ませるのが、インドの税金事情です。インドの税制は本当によく変わるらしく、しかも外国人投資家にとって不利な変更が行われることも珍しくありません。

特に2024年の予算案で発表されたキャピタルゲイン税(株を売った時の利益にかかる税金)の増税は衝撃的でした。保有期間が1年を超える長期の利益に対する税率が引き上げられ、さらに1年以内の短期売買に対する税率も大幅にアップしています。

所得区分 旧税率 新税率(2024年7月〜)
長期譲渡益(1年超) 10% 12.5%
短期譲渡益(1年以内) 15% 20%

「たかが数%の違いでしょ?」と思うかもしれませんが、投資信託の中で株を売買するたびにこのコストが発生すると考えると、ファンドの基準価額を押し下げる要因になります。また、インド特有のインフレ調整(インデクセーション)の恩恵もなくなってしまったようで、実質的な増税と言えるでしょう。

財閥支配の不透明なガバナンス問題

インドの株式市場について調べていて気になったのが、特定の「財閥(ファミリー企業)」の影響力がものすごく強いという点です。日本ではあまり想像できませんが、インドでは少数の巨大財閥が市場の大部分を占めています。

記憶に新しいのが、2023年に起きた「アダニ・ショック」です。新興財閥のアダニ・グループが不正会計や株価操縦をしているのではないかと海外の投資会社から指摘され、株価が大暴落しました。この時、アダニグループの銘柄を含んでいる投資信託やインデックスファンドも巻き添えを食らって下落してしまいました。

プロモーター(創業者一族)の力が絶大

インド企業では、創業者一族の意向が絶対視される傾向があります。そのため、私たちのような一般株主の利益よりも、一族の利益が優先されてしまうケースがあるようです。情報の透明性という点でも、先進国企業に比べると少し不安が残るのが正直なところです。

深刻な電力不足とインフラの未整備

経済成長にはインフラが欠かせませんが、インドはそのインフラ面で大きな課題を抱えています。特に心配なのが「電力不足」です。

インドの夏は猛烈に暑く、エアコンの需要などで電力消費が急増します。しかし、発電所の整備が追いついておらず、2025年以降も深刻な電力不足が起きると予測されているんです。電気が止まれば工場も動かせませんし、企業は自前で発電機を用意しなければならず、それがコストアップにつながります。

また、道路や物流網も日本のようにスムーズではありません。モノを運ぶのに時間とお金がかかりすぎるというのは、企業の利益率を圧迫する大きな要因です。「Make in India」で製造業を盛り上げようとしていますが、物理的な足かせがまだまだ多いのが現状かなと思います。

構造的なルピー安と為替リスクの影響

最後に、日本人投資家にとって避けて通れないのが「為替リスク」です。インドの通貨「ルピー」は、長期的には円やドルに対して価値が下がり続ける傾向にあります。

インドはインフレ率が高い国なので、通貨の価値が目減りしやすいんですね。また、原油などを輸入に頼っているため、貿易赤字になりやすく、それがルピー売りの圧力になります。

たとえインド株の株価が現地の通貨ベースで10%上がったとしても、もしルピーが円に対して10%安くなってしまったら、私たちの手元に残る利益はプラスマイナスゼロになってしまいます。株価の上昇分を為替差損が打ち消してしまうというのは、新興国投資でよくある失敗パターンなので注意が必要です。

インド投資のデメリットを踏まえた対策法

インド投資1

ここまでネガティブな話ばかりしてしまいましたが、それでもインドの成長力そのものは本物だと感じています。リスクがあるからといって完全に無視するのはもったいない気もしますよね。ここからは、デメリットを理解した上で、どうやって賢く付き合っていけばいいのか、私なりの対策を考えてみました。

インド株はやめとけと言われる理由

結局のところ、「やめとけ」と言われる最大の理由は、「コストに見合うリターンが得られるか不確実だから」だと思います。高い手数料を払って、高いリスク(株価の激しい変動)を背負っても、為替で負けたり、税金で削られたりする可能性があるからです。

特に、短期間で利益を出そうとするのは危険です。インド株は上がるときも凄いですが、下がるときは30%くらい平気で暴落します。初心者がその値動きに耐えきれず、怖くなって底値で売ってしまう「狼狽売り」をしてしまうのが、一番の失敗パターンなんですよね。

新NISAでインド株を選ぶ際の注意点

新NISAの「成長投資枠」などでインド株ファンドを買おうとしている方もいると思います。非課税になるのは大きなメリットですが、選ぶ商品は慎重に見極めたいところです。

商品選びのチェックポイント

  • 信託報酬は許容範囲か?:なるべくコストが低いインデックスファンドを選ぶのが鉄則です。
  • 純資産総額は十分か?:あまりに規模が小さいファンドは、途中で運用が終わってしまう(繰上償還)リスクがあります。
  • 隠れコストに注意:目論見書をよく読んで、実質的なコストがどれくらいか確認しましょう。

また、インド株一本に集中投資するのはギャンブルに近いです。あくまでポートフォリオの一部(サテライト枠)として、資産全体の5%〜10%程度に留めておくのが無難かなと思います。

失敗を避けるためのETF活用法

日本の投資信託の手数料が高すぎると感じるなら、ETF(上場投資信託)を活用するのも一つの手です。特に米国市場に上場しているインド株ETFなら、経費率が比較的低く抑えられているものもあります。

ただし、ETFは自分で売買する必要があり、積立設定などが少し面倒かもしれません。それでも、長期保有でコストを数%でも下げたいと考えるなら、検討する価値は十分にあります。最近は東証に上場しているインド株ETFも増えてきているので、そちらも選択肢に入りますね。

今後の経済成長と出口戦略の難しさ

インド投資は「入るのは簡単だけど、出るのが難しい」と言われることがあります。これは事業投資の話でもありますが、個人投資家にとっても無関係ではありません。

将来的にインド経済が成熟したとき、スムーズに利益を確定できるかどうかが鍵になります。ルピー安が極端に進んでいないか、税制がまた改悪されていないかなど、売却するタイミングを見極めるのが難しい市場だからです。「ほったらかし投資」で安心しきっていると、いざ売ろうとした時に思ったほど増えていないなんてことになりかねません。

撤退困難な市場環境と資金還流の壁

少しマニアックな話になりますが、インドには厳格な為替管理規制があります。もし将来、現地で不動産などを持つようなことがあった場合、その資金を日本に持ち帰る(送金する)際の手続きが非常に煩雑だそうです。

私たちのような小口の投資家が投資信託を通じて投資する分にはそこまで心配いりませんが、インドという国自体が「外貨の流出」に対して神経質であるという背景は知っておいて損はありません。何か経済危機が起きた際、資金の移動が制限されるリスクがゼロではないという点は、頭の片隅に置いておきましょう。

インド投資のデメリット総まとめ

インド投資2

最後に、今回見てきたインド投資のリスクとデメリットをまとめておきます。

インド投資の主なリスク要因

  • 高コスト構造:投資信託の手数料が高く、リターンを圧迫しやすい。
  • 税制リスク:キャピタルゲイン増税など、外国人投資家に厳しい改正がある。
  • ガバナンス不安:財閥の影響力が強く、不透明な部分が残る。
  • インフラと通貨:電力不足や慢性的なルピー安が経済の足かせに。
  • 高ボラティリティ:株価の変動が激しく、短期投資には向かない。

インド市場には確かに夢がありますが、それ以上に「忍耐」が試される市場でもあります。「流行っているから」という理由だけで飛びつくのではなく、こういったデメリットをしっかり飲み込んだ上で、超長期の視点で付き合っていく覚悟が必要ですね。

※本記事は一般的な情報の提供を目的としており、特定の投資商品を推奨するものではありません。投資には元本割れのリスクがあります。最終的な投資判断は、必ずご自身の責任において行い、必要に応じて専門家にご相談ください。

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