利回り30パーセントの投資信託は危険?実態とリスクを徹底解説

投資の世界に足を踏み入れると一度は目にする高い数字に心が躍りますよね。特に利回りが30パーセントもある投資信託なんて夢のような話が本当にあるのか気になっている方は多いはずです。ネット上のランキングサイトで上位に表示される商品やSNSで話題の儲け話が本当に安全なのか、あるいは詐欺や嘘ではないかと不安を感じていませんか。見かけの数値に惑わされず、正しい計算方法やおすすめ銘柄の実態を知ることが資産を守る第一歩です。

投資信託
  • 利回り30パーセントという数字の裏にある危険なカラクリと構造
  • 高配当に見える毎月分配型投資信託が資産を減らす本当の理由
  • レバレッジ型ファンドや集中投資で実際に高収益を狙う方法
  • 詐欺的な投資案件とまともな金融商品を見分ける具体的な視点
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利回り30パーセントの投資信託の実態とリスク

まず結論からお伝えすると、一般的な相場環境において「リスクなしで利回り30パーセント」を継続できる投資信託は存在しません。もしそのような数字を見かけた場合、そこには「特殊な計算方法」か「極めて高いリスク」、あるいは「詐欺」のいずれかが潜んでいます。ここでは、なぜそのような高利回りが表示されるのか、その裏側にある構造的なリスクについて私自身の視点で解説していきます。

30%超えランキングの注意点

証券会社のサイトや投資情報メディアで「利回りランキング」を見ると、確かに年率30パーセントを超えるようなファンドが並んでいることがあります。これを見ると「これに投資すればすぐにお金持ちになれるのでは?」と思ってしまいますよね。しかし、ここで冷静になる必要があります。

多くの場合、ランキングで表示されている利回りは「分配金利回り」であることがほとんどです。これは、現在の基準価額に対してどれだけの分配金が出ているかを示したもので、実際に投資家の資産がどれだけ増えたかを示す「トータルリターン」とは全くの別物です。

また、過去の実績として30パーセントを記録していたとしても、それは「たまたま相場が良かった期間」を切り取っているだけの可能性があります。過去のデータは将来の利益を保証するものではないという点を、私たちは常に肝に銘じておくべきですね。

毎月分配型のタコ足配当リスク

高利回りを謳う投資信託の代表格が「毎月分配型」のファンドです。特に「通貨選択型」や「カバードコール戦略」を組み合わせた複雑な商品は、見かけ上の利回りが非常に高く設定されていることがあります。

しかし、これらのファンドの多くは、運用益だけで分配金を賄いきれていません。ではどこからお金が出ているかというと、なんと「投資家自身が預けた元本」を取り崩して支払っているのです。これを業界では「タコ足配当(タコが自分の足を食べる様子)」と呼びます。

タコ足配当の恐怖

毎月分配金が振り込まれると「儲かっている」と錯覚しがちですが、実際は自分の預金をATMから引き出しているのと変わりません。税金がかかる分、むしろ損をしているケースさえあります。

特別分配金(元本払戻金)として支払われるお金は非課税ですが、それは利益ではないから当然です。結果として基準価額はどんどん下がり、気づいた時には資産価値が大きく目減りしている、なんてことになりかねません。

詐欺まがいなポンジスキームの手口

正規の金融商品ではなく、SNSや知人からの勧誘で「月利30パーセント」や「元本保証で年利30パーセント」といった話が出たら、それはほぼ間違いなく詐欺、いわゆる「ポンジスキーム」です。

ポンジスキームとは、実際には運用を行わず、後から参加した人から集めたお金を、前の人に「配当」として渡す自転車操業的な詐欺システムです。最初は約束通り配当が入るため信用してしまいがちですが、運営側は資金が集まった段階で必ず飛びます。

詐欺を見抜くチェックリスト

  • 「元本保証」なのに銀行預金より遥かに高い利回りを提示している
  • 「あなただけに教える」「未公開のAIシステム」など特別感を煽る
  • 振込先が法人ではなく「個人名義」の口座になっている
  • 金融庁の登録業者リストに名前がない

「自分は騙されない」と思っている人ほど、AIを使った精巧な偽広告や著名人のなりすましに引っかかってしまうものです。甘い話には必ず裏があると考え、安易に近づかないことが最大の防御策かなと思います。

分配金の計算と見かけの数値

先ほど少し触れましたが、投資信託の「利回り」には2つの顔があります。ここを混同すると痛い目を見ます。

種類 内容 投資家のメリット
分配金利回り 分配金の額 ÷ 基準価額 定期的な現金収入がある(ように見える)
トータルリターン (分配金 + 基準価額の増減) ÷ 投資額 資産が実際にどれだけ増えたかが分かる

私たちが資産形成をする上で重要なのは、間違いなく「トータルリターン」の方です。分配金利回りが30パーセントあっても、基準価額が30パーセント下落していれば、トータルリターンはゼロ、あるいは手数料分マイナスです。

見かけの利回りに釣られて購入ボタンを押す前に、必ず「運用報告書」や「月次レポート」を確認し、基準価額の推移とトータルリターンをチェックする癖をつけましょう。

新NISA対象外が多い理由

ここまでの話でなんとなく察しがついているかもしれませんが、利回りが異常に高い毎月分配型の投資信託の多くは、新NISAの「つみたて投資枠」の対象外となっています。また、「成長投資枠」でも一部除外されています。

これは金融庁が「長期的な資産形成には不向きである」と判断しているからです。複利効果(利益が利益を生む効果)を活かすためには、分配金を出さずにファンド内で再投資する方が効率的です。

国が制度として「おすすめしない」と判定している商品に、あえて大切な資金を投じる必要があるのか。一度立ち止まって考えてみる価値はあると思います。

利回り30パーセントの投資信託で失敗しない戦略

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ここまではリスクばかりをお話ししましたが、実は「まともな方法」で年率30パーセント近いリターンを目指すことは不可能ではありません。ただし、それには相応のリスクテイクと戦略が必要です。ここからは、リスクを承知の上で高いリターン(トータルリターン)を狙うための具体的なアプローチについて、私なりの考えをお話しします。

レバレッジ型で高収益を狙う

正規の投資信託で爆発的なリターンを狙う代表的な手段が「レバレッジ型ファンド」です。これらは、先物取引などを活用して、対象指数(例えばNASDAQ100など)の日々の値動きの2倍、3倍のパフォーマンスを目指す商品です。

上昇相場における威力は凄まじく、過去には年率50パーセントを超えるようなパフォーマンスを叩き出した時期もありました。「iFreeレバレッジ NASDAQ100」などが有名ですね。

レバレッジ型の弱点「減価」

相場が上がったり下がったりを繰り返す「ボックス相場」では、レバレッジ型は徐々に価値が目減りしていく(減価する)性質があります。また、暴落時には指数の2倍以上のスピードで資産が溶けるため、長期保有には強靭なメンタルが必要です。

おすすめ銘柄FANG+の爆発力

レバレッジを使わずに高いリターンを狙いたい場合、特定の強力なテーマに集中投資するという手があります。その筆頭が「FANG+(ファングプラス)」指数に連動する投資信託です。

これは、Amazon、Meta(Facebook)、Apple、Netflix、Google、Microsoft、NVIDIA、Teslaといった、米国の巨大テック企業わずか10社程度に集中投資するスタイルです。「iFreeNEXT FANG+インデックス」などがこれに該当します。

過去の実績を見ると、S&P500を大きく上回るリターンを記録しており、時期によっては年利30パーセント以上を実現しています。新NISAのつみたて投資枠対象になっている商品もあるため、非課税メリットをフル活用できるのも大きな魅力ですね。

コア・サテライト戦略の活用

いくら高利回りが魅力的でも、全財産をレバレッジ型やFANG+に突っ込むのはギャンブルすぎます。そこで私がおすすめしたいのが「コア・サテライト戦略」です。

  • コア(守り):資産の70〜80% 全世界株式(オルカン)やS&P500など、手堅いインデックスファンドで運用。将来のためのベースを作ります。
  • サテライト(攻め):資産の20〜30% ここで初めて、レバレッジ型やFANG+などの高リスク・高リターン商品を取り入れます。

この配分であれば、仮にサテライト部分が暴落しても、資産全体へのダメージは限定的です。「最悪なくなっても生活に支障がない余剰資金」で夢を追うのが、大人の投資スタイルかなと思います。

利益確定と損切りのタイミング

高利回り商品は値動き(ボラティリティ)が激しいため、「いつ売るか」の出口戦略が非常に重要です。ずっと持ち続けていればいつか上がるとは限りません。

出口戦略の例

・目標金額(例:サテライト枠で+50%)に達したら、半分売却してコア枠(オルカンなど)に移す。

・逆に評価額が-20%になったら、感情を殺して損切りする。

このように事前に自分なりのルールを決めておかないと、暴落時にパニックになって底値で売ってしまったり、逆に欲をかいて売り時を逃したりしてしまいます。機械的に判断することが、高利回り商品を乗りこなすコツです。

税金やコストによる利益減少

最後に忘れてはいけないのが、コストと税金です。高利回りを狙うアクティブファンドやレバレッジ型ファンドは、一般的なインデックスファンドに比べて「信託報酬(運用管理費用)」が高めに設定されています。

また、利益が出たとしても、NISA枠外であれば約20パーセントの税金が引かれます。例えば30パーセントの利益が出ても、税引き後は約24パーセントになります。さらに信託報酬などの「隠れコスト」も差し引かれるため、手元に残る実質リターンは目論見書のリターンよりも低くなることが一般的です。

コストは確実なマイナスリターンです。高リターンを狙うあまり、高い手数料を払い続けて運用会社だけを儲けさせていないか、定期的にチェックすることをおすすめします。

利回り30パーセントの投資信託との賢い付き合い方

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今回は「利回り30パーセント」という強烈なキーワードについて、その裏側と活用法を深掘りしてきました。結論として、長期的に安定して30パーセントを得られる魔法のような商品は存在しません。

しかし、リスクを正しく理解し、資産の一部(サテライト枠)でレバレッジ型や集中投資型を戦略的に活用することで、資産形成のスピードを加速させることは可能です。重要なのは、ランキングの数字を鵜呑みにせず、中身(トータルリターンやコスト、リスクの構造)を自分の目で見極めることです。

一発逆転のギャンブルではなく、長く相場に居続けるための賢い選択を積み重ねていきましょう。最終的な投資判断は、必ずご自身のリスク許容度に合わせて慎重に行ってくださいね。

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