仮想通貨と伝統的な株式市場が融合する中、ビットコインジャパンやメタプラネットといった企業が注目を集めています。ここでは、これらの企業がなぜ話題になっているのか、そしてPTS市場でどのような動きを見せているのか、具体的なデータとともに紐解いていきます。

8105の事業戦略と財務実態
最近話題になっている「Bitcoin Japan株式会社(証券コード:8105)」ですが、歴史ある企業が突如としてAIとビットコインを事業の中核に据えるという、かなり思い切った方向転換をしましたね。
具体的には、最先端のAI企業への投資を進めつつ、会社の資金(準備金)としてビットコインを保有するという戦略です。これによって、ビットコインの値上がり益を企業価値に反映させようとしているわけです。ただ、実際のところ、本業の収益性がかなり厳しく、営業赤字が続いているのも事実です。
面白いのは、財務的には厳しい状況にもかかわらず、株価が純資産に対してかなり割高(P/Bが2.46倍)で評価されている点です。つまり、今の株価は会社の過去の実績ではなく、「ビットコインを使った未来のAI投資ビジネス」というストーリーに対する期待値で動いていると言えますね。
注意点: 財務基盤が脆弱なため、投資には慎重な判断が必要です。最終的な投資判断は、ご自身の責任と専門家への相談のもと行ってください。
メタプラネットのビットコイン戦略
「ビットコイン ジャパン」関連で必ず名前が挙がるのが、メタプラネット(証券コード:3350)です。彼らのビットコインの買い集め方は、とにかく凄まじいの一言です。
2026年第2四半期だけで約2,823 BTCを追加購入し、合計で43,000 BTCという、日本の上場企業では考えられない規模の仮想通貨を保有しています。しかも、ただ持っているだけでなく、「カバード・コール」というオプション取引を使って、ビットコインからしっかり利益を生み出しているのが賢いところです。このインカム収益のおかげで、実質的なビットコインの取得コストを大きく下げることに成功しています。
さらに「Project Nova」という構想では、ビットコインを担保にして日本円のステーブルコイン(JPYC)を借り入れるという、税金対策も兼ねた高度な金融エコシステムを作ろうとしています。
仮想通貨関連銘柄の市場動向
ビットコインの動きに連動する日本の関連銘柄は、大きく2つのタイプに分かれます。
一つは、GMOインターネットグループのように、自分たちで仮想通貨取引所やマイニング事業を運営している企業です。もう一つは、gumiやKLabなどのゲーム会社やデジタルマーケティング会社で、将来の収益源としてWeb3やNFTに期待している企業群です。
これら関連銘柄の多くは、株価が100円未満のいわゆる「低位株」であることも特徴です。時価総額が小さいため、ちょっとしたニュースや資金の流入で株価がストップ高になったりストップ安になったりと、非常に値動きが激しい傾向があります。
ジャパンネクストの構造的優位性
東証が開いていない時間帯に頼りになるのがPTS(私設取引システム)ですが、その中でも国内最大の「ジャパンネクストPTS(JNX)」は圧倒的な存在感があります。
JNXの最大の強みは、「呼値(価格の刻み幅)」が東証よりも細かいことです。例えば、東証で1円刻みの銘柄でも、JNXなら0.1円単位で注文を出せます。これによって、東証の最良気配よりもほんの少しだけ有利な価格を提示して、優先的に注文を成立させる(価格改善)ことができるんです。
また、機関投資家向けの複雑な注文方法(IOCやFOKなど)も充実しており、個人投資家にとっても流動性が高く使いやすい市場になっています。
夜間取引におけるボラティリティ
PTSの夜間取引(ナイトタイム・セッション)を覗いてみると、日中の東証とは全く違う景色が広がっています。
出来高ランキングの上位に来るのは、数十円台の低位株や、レバレッジのかかったETFがほとんどです。つまり、企業の業績をじっくり評価するというよりは、「今出たニュースに素早く反応して値幅を取る」というデイトレーダーたちの主戦場になっているわけですね。
夜中に海外でビットコインが急騰した時など、日本の投資家は東証が開く翌朝まで待てませんから、夜間PTSでメタプラネットやビットコインジャパン関連株に資金が殺到し、ものすごいボラティリティ(価格変動)を生み出します。
ビットコインジャパンのPTS取引と戦略

東証の取引時間外である夜間などに大きく動く暗号資産市場に対応するため、PTSを活用した取引戦略が不可欠です。ここでは、主要な証券会社の手数料体系やシステムの違い、そして実践的な注意点について解説します。
SBI証券における無料化の衝撃
PTS取引を語る上で欠かせないのがSBI証券です。彼らが打ち出した「ゼロ革命」は、本当に業界を震撼させました。
国内株式の売買手数料が無料化されただけでなく、夜間PTSにおいても現物取引の手数料が実質無料です。さらに驚くべきは、夜間PTSで「信用取引」まで可能にしている点です。これにより、夜中にビットコインが急落した際、関連銘柄を空売りしてリスクヘッジするといった高度な戦略が、手数料を気にせず実行できる環境が整いました。
補足: 信用取引自体は手数料無料でも、金利や貸株料といった諸経費は別途発生するので、その点はしっかり確認しておきましょう。
楽天証券の3市場直結システム
SBI証券と人気を二分する楽天証券も、現物取引の手数料を0円とする「ゼロコース」を提供しています。
楽天証券のシステムで特に優れているのは、「東証」「JNX(ジャパンネクスト)」「Chi-X(Cboe)」という3つの市場に直接発注できるアーキテクチャです。さらに、「SOR(スマート・オーダー・ルーティング)注文」を使えば、システムがこれら複数の市場の気配値を瞬時に比較して、最も有利な価格の市場へ自動的に注文を振り分けてくれます。
夜間(17:00〜23:59)は東証が閉まっているため、自動的にPTS市場へルーティングされるので、初心者でも意識せずに最適な価格で取引できるのが魅力ですね。
PTS取引の手数料体系の比較
PTSを利用する際、やはり気になるのは各証券会社の手数料やコストの違いですよね。
現状、夜間PTSで信用取引までフルスペックで対応し、かつ手数料無料を打ち出しているSBI証券と楽天証券の2強状態と言っていいでしょう。松井証券などもPTS取引を提供していますが、機能の網羅性ではこの2社がリードしています。
| 証券会社 | 現物手数料(PTS) | 夜間信用取引 | 独自機能 |
|---|---|---|---|
| SBI証券 | 無料(ゼロ革命) | 対応 | 強固なエコシステム連携 |
| 楽天証券 | 無料(ゼロコース) | 一部対応 | 高機能SOR注文 |
※上記は一般的な目安です。正確な情報は必ず各公式サイトをご確認ください。
注目すべき関連企業のPTS株価
夜間PTSで取引をする際、メタプラネット(3350)やBitcoin Japan(8105)などの関連銘柄の株価動向から目が離せません。
米国市場の動向やビットコインの価格変動(例えば、SECのニュースやFRBの金利発表など)に非常に敏感に反応します。特に、ビットコインが急騰した日の夜間PTSでは、これらの銘柄が東証の終値から大きく乖離して急騰することがよくあります。逆に、悪いニュースが出た時の下落スピードも凄まじいです。
ビットコインジャパンのPTS展望
最後にまとめとなりますが、ビットコインジャパンのような銘柄をPTSで取引する際、最大のネックとなるのが「流動性の低さ」です。
東証が開いている日中と違い、夜間は参加者が少ないため、ちょっとしたまとまった注文が入っただけで株価が大きく飛んでしまう「スプレッドの拡大」が起こりやすいのです。最悪の場合、パニック売りが起きた時に買い手がおらず、株価が瞬間的に暴落するフラッシュ・クラッシュに巻き込まれる危険性もあります。
そのため、夜間取引では絶対に「成り行き注文」は使わず、面倒でも「指値注文」で価格をしっかりコントロールすることが重要です。高いボラティリティは大きな利益を狙えるチャンスでもありますが、同時に大きなリスクも伴うことを忘れないでくださいね。
