テーブス海はなぜ帰国？NCAAの成功とNBAへの道

こんにちは、「誰かの素敵な話」のライターです。

バスケットボール界で注目を集めるテーブス海選手。NCAAで平均アシスト全米2位というすごい記録を持っていた彼が、なぜ日本に帰国したのか、その理由が気になっている人も多いんじゃないでしょうか。

順調に見えたアメリカでのキャリアを中断しての移籍だったので、「何かあったのかな？」とか、NBAへの道はどうなるんだろう、と心配する声もありましたよね。私自身、このニュースを聞いたときは本当に驚きました。

この記事では、テーブス海選手がなぜ帰国を選んだのか、その背景にあるNCAAの移籍ルールや、Bリーグでのキャリア、そして気になる今後のNBA挑戦やワッサーマンとの契約、さらには年俸の違いといった点まで、彼の決断の理由を掘り下げてみたいと思います。

• テーブス選手がNCAAを離れた本当の理由
• BリーグをNBAへのステップにした戦略
• 宇都宮からA東京までのキャリアの意図
• ワッサーマン契約とNBA挑戦の現在地

テーブス海、なぜ帰国？NCAAの成功を捨てた訳

NCAAディビジョンIで、全米が注目するほどの活躍を見せていたテーブス選手。その彼が、なぜ日本へ帰るという決断をしたんでしょうか。そこには、私たちが思う以上に緻密な計算と戦略があったみたいですね。

NCAA全米2位の驚異的なアシスト数

まず、彼がどれだけすごかったかを確認しておきたいですね。ノースカロライナ大学ウィルミントン校（UNCW）でのデビューシーズン（2018-19）、彼は1試合平均7.7アシストという数字を残しました。これ、NCAAディビジョンI全体でなんと全米2位だったそうです。

新人賞のファイナリストにも選ばれて、あのザイオン・ウィリアムソン選手（後のNBAドラフト1位）なんかと同じレベルで評価されてたっていうんですから、まさに「成功の真っ只中」だったわけです。

強豪校移籍に潜む「成長の罠」

これだけ活躍すれば、「もっと強いチームへ移籍してステップアップだ！」って思いますよね。実際、彼自身もそう考えていたみたいです。

でも、ここにNCAA特有のルールが関わってきます。当時のルールだと、ディビジョンIの大学から別の大学に移籍すると、原則として次の1シーズンは試合に出られないというペナルティがあったんですね。

彼にとって21歳という時期は、アスリートとして一番伸びる時期。その貴重な1年間をベンチで過ごすのは、「自分の成長に良くない」と判断したみたいです。

帰国の理由はNCAA移籍ルール

そうなんです。つまり、テーブス選手が帰国を決めた大きな理由の一つは、このNCAAの移籍ルール（通称：シットアウト）を回避するためだった、と考えられます。

アメリカでのキャリアがうまくいかなかったから帰国した、というよりは、「成長を止めたくない」という強い意志があったからこそ、このルールが大きな障害になったんですね。これは、彼のキャリアプランを考える上で、すごく重要なポイントだと思います。

Bリーグの急速な成長という選択肢

じゃあ、なぜ日本だったのか。彼が高校時代に日本を離れた頃と比べて、Bリーグはレベルも人気も、比べ物にならないくらい成長していました。

彼自身も、アメリカのチームメイトたちがBリーグを見て「俺もここでやりたい」って言うのを聞いていたそうです。もはやBリーグは「都落ち」なんかじゃなく、プロとして魅力的な選択肢になっていたんですね。

NCAAのルールに縛られて1年休むくらいなら、プロとしてすぐに試合に出られるBリーグを選ぶ。これはすごく合理的な判断だったのかもしれません。

スキル習得のための戦略的な帰国

もう一つ、面白い視点があります。それは、あえて日本でプレーすることでの「スキルアップ」です。

アメリカでは、自分より大きくてフィジカルの強い選手と戦うために、かなり体重を増やしていたそうです。でも、日本のBリーグは、むしろ小柄で素早いガードが多い。そこで求められるのは、パワーよりも「うまさ」や「バスケIQ」、ゲームをコントロールする能力です。

さらに、試合数もNCAAが約30試合なのに対して、Bリーグは約60試合と倍近くあります。このタフな環境で、より緻密な技術とゲームマネジメント能力を磨くこと。これが、彼の戦略的な狙いだったんですね。

テーブス海が帰国を選んだNBAへの最短距離

日本に帰国したテーブス選手ですが、彼のキャリアは「最短距離でNBAへ」という目標から一切ブレていませんでした。Bリーグでの移籍の経緯を見ていくと、その戦略がさらにはっきりと見えてきますね。

宇都宮で証明したプロでの通用

2020年、彼が最初に選んだのは強豪の宇都宮ブレックス（当時）でした。「特別指定選手」として加入して、すぐにプロの世界でも通用することを証明します。

2020-21シーズンには、なんとBリーグの最優秀新人賞を受賞。さらにファン投票で「モテ男No.1」にも選ばれるなど、人気も実力もトップクラスであることを示しました。そして2021-22シーズンには、チームのBリーグ優勝にも貢献しています。

この宇都宮での経験は、「プロとしてやれる」という自信と、「勝つ文化」を知る上で、すごく大きかったと思います。

滋賀で磨いたリーダーシップ

順調だった宇都宮から、次に彼が移籍したのは滋賀レイクス（当時）でした。これは正直、驚いた人も多かったんじゃないでしょうか。

でも、これこそが彼の戦略だったんですね。宇都宮ではベテラン選手も多い中でのプレーでしたが、滋賀では彼が絶対的な司令塔としてチームを引っ張る役割を求められました。

「チームを勝たせる責任感」を背負い、苦しい状況でもアグレッシブにプレーし続ける。これは、NBAのポイントガードに必要な「リーダーシップ」を強制的に鍛えるための期間だったんだろうなと、私は解釈しています。

アルバルク東京でのスキルの統合

そして2023年、再びBリーグ屈指の強豪であるアルバルク東京へ移籍します。

これは、宇都宮で学んだ「勝利」、滋賀で磨いた「リーダーシップ」と「得点力」、その全てを統合して、常勝軍団の司令塔として結果を出すためのステージですね。

彼自身も、A東京で先発を任されたことへの感謝と、優勝で応えたいという強い責任感を口にしています。まさに、NBA挑戦前の「総仕上げ」の段階に入った、ということかもしれません。

NBA挑戦とワッサーマン契約

そして2024年7月、彼のNBA挑戦が本気であることを示す、大きなニュースが飛び込んできました。それが、大手エージェント会社「ワッサーマン」との契約です。

このワッサーマンは、NBAにも太いパイプを持っていて、日本人選手では河村勇輝選手も契約しているところですね。

年俸で比較するBリーグとNBA

彼の挑戦のスケールを理解するために、少し現実的な「お金」の話も見てみたいと思います。もちろん、夢や名誉が一番だとは思いますが、プロである以上、経済的な側面も重要ですよね。

Bリーグもトップ選手は億を超えると言われていますが、NBAはやっぱり桁が違います。

こうして見ると、NBAでプレーすることが、アスリートのキャリアにとってどれだけ大きな飛躍になるかが分かりますね。

テーブス海 なぜ帰国の答えはNBA挑戦

ここまで見てきたように、「テーブス海はなぜ帰国したのか？」という問いの答えは、とても明確かなと思います。

それは、「NBAプレーヤーになる」という最終目標を達成するために、日本でプレーすることが最も賢明で、最も効率的な道筋だと彼自身が判断したから、ですね。

NCAAのルールによる成長の停滞を避け、Bリーグという環境で意図的にスキルを磨き、リーダーシップを養う。そして、全てを統合した今、ワッサーマンという強力なパートナーと共に、最終章へ進もうとしている。

彼のキャリアは、彼自身が道を切り開く「クリエイター」そのものですね。今後のNBA挑戦を、心から応援したいと思います！